自分で革靴作ってみた【素人の靴作り】

既成の靴が足に合わない為、自分で靴作りを始めました。靴作りの教室や学校に通わずに。中古靴のリメイクから始め、フルスクラッチへ挑戦!の道のりを綴っていきたいと思います。

自作靴 2足目 内羽根 ストレートチップ

中古靴のリメイク2足を経て、アッパーも手縫いの靴を作りました。 

 

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 外羽根ときたら次は王道の内羽根・ストレートチップを。

 

前回のスタンダードフォームをスキャナで取り込み、それを元に実験的にCADでデザインを作ってみました。

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厚手の用紙にプリントアウトして そのまま型紙にして革を切り出します。

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仮靴用に切り出したもの。革はハンズで買ったカットレザー。ガンメタリックの顔料仕上げ・・・。

綺麗に切るのって何気に難しいですね。ガタガタしちゃいます。

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ライニングも。それっぽくなってます。好みの羽根と平行の6穴で、飾りのステッチはスワンネック。

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前回作ったダービー(左)と内羽根の仮靴を並べてみました。

キャップ部分が小さすぎる(笑) 要修正。

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型紙を修正してタンニンなめしのステア・ショルダーを使って本番。手縫いで2列に縫っていくの大変。プレーントゥのダービーに比べて縫う所が沢山です。

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釣り込んでいきます。

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ヒップが「ぷりん!」外側の履き口が少し低くなってるこのラインが好き。

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中物をコルクではなくブタ革を3枚程度、重ねてみました。

ブタ特有の毛穴が湿気を逃がすのに一役買うのでは・・・と実験的に。

前回同様、ダミーウェルトを張って、セメント製法で底付けします~。

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本底張ってから

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今回も踏まず部分に装飾を。

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色付けしてこんな感じに。なかなか個性的な感じが出て良き。ふふふ。

爪先の謎のカラス仕上げは余計だった。なんか、不自然なカツラみたいで(笑)

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なんとか完成です。いろいろと、がたがたデコボコしてますけどね・・・。

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踏まずの柄は、手持ちのハッピーソックスの柄に合わせてみたのです。

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作るたびに木型をちょっとずつ修正してますので大分良くなって来てます。

まだまだ修正していきたいなと思う部分は沢山あり、継続して修正を入れていますが、既成靴は合わなさ過ぎるので、この靴がずいぶん履き心地よく感じます。

(写真は2019年5月 完成当初)

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靴箱にあるエドワードグリーン、浅草RENDO、宮城興業、大塚製靴、リーガルなどの靴を差し置いて、靴箱から手にとって履きたくなる靴No1はこの靴となりまして。

いや、「履きたくなる」ではなく、実際 最近の登板回数No1のヘビーローテシューズとなっております。

自作靴 1足目 外羽根 プレーントゥ

2 リメイクと言う形で「マイラストで釣り込み」「底付け」をやってみました。

今回の記事は、アッパーも自分で作る完全自作靴の1足目を作った時の様子です。 

 

自分の足ってワイズが細い!既成靴はまったくもって合わない! というところから始まり でも20万30万出してビスポークはちょっと…。なら自分で木型を削ってみようと思い立ちました。

 

その時は、

自分で木型を削ってみる。

その木型で靴を作ってくれる工房や職人さんなりを探す。

 

って考えでしたが、中古靴を解体し そのアッパーを使ってリメイクするのを見かけて 路線変更。リメイクやってみよう!と。一般人がいきなり靴を作ってみるのにミシンを使って縫うアッパーが一つの難関になっていたので、中古靴からアッパーを取得するのは目から鱗が...って感覚。

 

そこでリメイクに着手。

全部の工程をいきなりよりも釣り込み、底付けの工程を実体験出来る。

 

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2足リメイクをやった所で、アッパーを手縫いした靴を見かけて、おおお!って(笑)

 

これまた、自分もやってみよう!と。

 

そういう経緯でアッパーも手縫いの総手作りの靴の作成に取り掛かる事になります。

 

まずは型紙をおこしていくにあたり木型からスタンダードフォームなるものを作っていくとのこと。自分が教本にしている「紳士靴を仕立てる」にはトランスシートという透明のシートを張っておこなう方法が紹介されてましたが、手元にあったマスキングテープを使いました。半面にテープを張っていきます。

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ラインを書き込んで

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剥がしたものを台紙にはりつけ。釣り込み代を書き足して

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反面ずつコピーしたものを張り合わせ木型に被せて、線が異なる内踏まず、外踏まずに線を引いて

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展開し内外の両ラインを書き込んで

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ライニングの線など張り合わせの縫い代など書き込み。

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それを元に型紙に起こして

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これでうまくいっているのかと、ビニールで確認したり(笑)

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なんとか形になっているようなのでぺらぺらのコピー用紙で作ったのを厚みのある台紙にして

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イタリア タンニンなめしのステア・ショルダーの革。

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銀ペンで写し取り

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切り出しました。

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ライニングと合わせて、縫います縫います。

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更に縫います。手縫いでどんどん縫います。

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外ハトメ。アッパー出来た!

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アッパーまで出来てしまえば、リメイクで2足、釣り込み、底付けの工程を経験済みですので 後は同じ。今回はアッパーでいっぱい縫ったので底は縫わない(笑)

セメント製法での底付けにしました。ダミーウェルトを準備。

ウェルト製法で作った見た目に寄せるだけでなく、エッヂに出る釣り込みの未熟さを多少隠せると言う効果があります(笑)

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釣り込み。最初にやったリメイク1足目の時は爪先に皺が沢山残ったけど、今回は目立った大きな皺は出ず少しだけ慣れが出てきたかな。

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ダミーのウェルト張って中物を入れた後、本底を張って

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ヒールつけて、完成。自分でやった接着で耐久性ちょっと不安なので、木釘で補強。

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今回は、アッパーも完全自作ですので、リメイクで中古靴のアッパーを流用した前2足と違い「自分で靴を作った」感触が強くなりますね。

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出来上がったのが2019年2月です。

耐久性確認の為、がんがん履いております。

ヒール周りがまだまだ緩いので、木型をさらに削ってマイラスト完成を目指すのであります。

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中古靴リメイク 2足目 スエード チャカブーツ

中古靴を分解してアッパーを取得。

そのアッパーを自分の木型で釣り込んで底付け。

そんな感じで自分で作った靴は、とても愛おしい物になりました。

 

引き続き中古靴リメイクに挑戦です。

当時、チャカブーツが欲しかったので、「今 自分が欲しい靴を作ろう」って事で。

しかし、自分の木型はブーツ用でなく短靴用なのでいろいろと勝手が違うだろうと言う事は想像に難くなく。

まあここはTEFCASの精神で。

PDCAサイクルはご存知でしょうが、アメリカの企業でも積極的に取り入れられているのTEFCAS のステップについてお話しましょう」とかってなんかの講師が言ったのを聞いたのが数年前。

Trial(試行)Event(出来事)Feedback(フィードバック)

Check(チェック)Adjust(調整)Success(成功)

それってPDCAサイクルをDから回せって事と一緒でしょ。

結局やろうとしてること同じじゃない?

レッツビギン! とにかく何かをはじめよう!なんてのもありましたね(古っ!)

「今すぐ やってみる」系ね。

 

話が脱線・・・。

 

で、今回も同じくヤフオクで落札した靴を解体してアッパー取得しました。

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クレープソールのダブル。ミッドソールが出し縫いで縫われててアウトソールが接着されてました。

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頑張ってひん剥いて中物はコルク、鉄シャンクでました。

作りが綺麗でした。

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無事にアッパー採取して、ブーツキーパーつけた木型を使って釣り込みします。

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前足部のみハンドソーンウェルトの為、溝彫り。

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釣り込んで、マイラストの形~♪

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ウェルトをスクイ縫いします。

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素人ながら、2足目のスクイ縫い。そしてヒール側はタックス打って

踏まず部分は とりあえず接着。

 

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こんな感じ。

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今回の遊び心は、踏まずにカービングの真似事。

雑な薔薇の下書きをトレーシングペーパーを介して本底に写していきました。

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こんな感じに。薔薇に見えない・・・かな。

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踏まずは木釘を打ちました。

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もう片方は、違うデザイン。2足目ということで、某弐号機のパイロット

アスカさんのプラグスーツのデザインより。

打ち込む前の木釘が暴走モードの背中みたい(笑)

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左右で違うデザインと言うのがなんとも。好きに遊んでおりますね。

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今回もヒドゥンチャネルの練習。一番綺麗に見えてる所。

他は、あちこち失敗した切れ目が入っております(笑)

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頑張った結果。まだ溝が浅くて糸の凹凸が浮き上がってしまってる・・・。

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ヒールつけていきます。水平を取るのが難しいんですよね。これが。

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そしてピッチドヒールならぬ、なぞの徳利ヒール(笑)

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色付けしました。某エヴァンゲリオン弐号機をモチーフに赤です。

ヒールに飾り釘も。

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と言うわけで完成です。

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去年(2018年)12月の写真ですね。今年の冬もまた履きます。

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と、この2足目までが、中古靴のリメイクですね。

次の3足目から、アッパーを手縫いで作っていくことになります。

 

中古靴リメイク1足目 エヴァンゲリオン初号機シューズ

中古靴のリメイクの様子ですが、長らく放置してました。

スクイ縫いの所まで…でしたが・・・  

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素人が靴作りの工程を晒した所で そんなに参考にもならないでしょうから、「こんな靴を作りました」とアーカイブ的に残す方向に。 

 

で1足目に作ったシューズですがベースはスーツセレクトの靴です。

ヤフオクで900円とかで落札したものです。

 ウェルトを縫い付けて、ヒール側は からみ縫いという仕様です。

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中物はコルクシート。ダイソーで買ったものです(笑)

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本底の革を貼り付け。

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出し縫い! 素人が指南本を読みながらいきなりハンドソーンウェルト・・・。

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縫い終わったらヒールの取り付け。ハチマキ付けて。

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リフトを付けて。

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トップリフト貼り付け。縫い目、ジグザグ、ピッチ不揃いですね・・・。

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コバ塗って、ロウはコテ持ってないのでバターナイフを熱して使いました(笑)

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左:リメイク前 右:自分で削り込んだ木型でリメイク

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もう片方は、ヒドゥンチャネルをやってみる。

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溝が浅くて糸の所が浮いてたり、途中、革に切れ目が入ってしまったり。

慣れた人でも、毎回緊張するって言うの解りますね。毎回ミスなくさらっとこなす本物の職人さんは凄い。

 

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左右できたら、色付けするのにまず脱色。アセトンを買ってきました。

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頑張って色抜いてこの位。もっと抜いた方が良かったな。何気に色落とすの大変。

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色付けは皮革用アルコール染料のスピランを使いました。

基本色3色買って混ぜて色を作る方法で。インクジェットプリンターはシアン・マゼンタ・イエローでフルカラー印刷ですからね。

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でこんな感じに。イメージはエヴァンゲリオン初号機!!(笑)

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完成!! (2018/10)f:id:cloud-hide:20190928121129j:plain

足幅がワイズA~Bなので、既成靴では合う物が見つからないから・・・

と始めた靴つくりの最初がこの1足でした。アッパーは中古靴を分解して抽出

買ってきた汎用の靴型を削り込んで、釣り込み底付け。

 

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とりあえず釣り込み、底付けを自分でやってみました。

作って約1年経ちますが、普通に履いております(笑)

靴型は削ったり盛ったり、靴の製作にしても試行錯誤の沼に嵌って行くのです。

 

Japan Leather Award 2019 に応募

え~、書き始めからすぐに飽きて絶賛放置のブログですが、久々に書きます。

 

去年、Japan Leather Award 2018 の応募作品一般公開を見に行ったんです。

で、すごい作品に感動を覚えて。でもその中に、アマチュア然とした手作り感がいっぱいの作品もちらほらあって。

 

自分もやってみよう。って思いました。


技術的には全然でつたないものですが自分が応募し展示され見た方が「これなら、自分の方がうまく出来るぞ」

ってレザークラフトや靴作りを始める方が出てくるかも、裾野を広げる事に繫がるななんて勝手に思ってます。

 

商品力・技術力のある作品のベストデザイン部門とインパクト大のフューチャーデザイン(コンセプトの新しい)部門がありますが、技術力は実に低いので、フューチャーデザインで。日常履き実用は捨てて、初見で「あ!なにこれ?」と思って貰える様な奇抜なデザインでと考えました。

 

職場の人とわちゃわちゃ話しながら書いたのがこれ。

マウスで絵を描いたことないのにウィンドウズのペイントでマウスで書くとこんな感じに(笑) 画伯感がすごい。

 

なんか悪魔が靴をつかんでるって感じです。

はい。中二病全開の作品を目指しました。

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シングルモンクの型紙を作ってみます。

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協伸さんのヌメ革タンローを使いました。1.5mm厚

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今までやったことないビーディング。もっと薄い革を使うと良かったんだなココは。

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ヒール~羽根側まで縫って~

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アッパーが出来ました。ベルトがありません。思いたってベルトは本底の革に縫い付ける別パーツにすることに。

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中底の加工。「ウェルトは前足部のみ、踏まずは木釘」

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革を濡らして釣り込みます。

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爪先に芯を入れて~

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靴のシルエットになってきた。

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この段階で一度色付け。下地ピンク~。

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空色を重ねて紺とか、紫の感じに。

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ノルウェイジャンウェルトやってみます。やったことないけど(笑)

飾り糸に色付けしました。

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縫います。

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縫い終わってL字になるようにウェルトを開いていきます。

ここ!難しい。濡らしてカーブの所は革を扇状に開くような感じで引き伸ばしながらやりますが、硬い!ウェルトを少し薄めのものにする方がいいのかもしれません。

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裏側こんな感じです。

爪先側がほんとにうまく曲がらなくて。

この後、余ったアッパーの部分を切って

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中物を詰めた後に、本底から伸びた指のバランス見るために紙で。

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出し縫いしたけど縫い目ガタガタ。

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メスチャネルやってみようと思ったのに、全然糸隠れてなくて、死亡(笑)

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肝となる(?)悪魔の指作り。

自分の指から型取りました。暖めて緩くなり冷ますと固まる粘土で。

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型に樹脂粘土を詰めました。使ったのはハーティーソフトとかいうやつ。

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型から抜くとこう。

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曲げると割れが出てしまうので、もうちょっといいやつないかなと

グレイスジュエリーラインフレックスってのを買って試したけど、ディティールが出ない。乾くの遅すぎて全然固まらない。最初に使ったやつでいきます。

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ベルト部分を作ります。

悪魔感を出したかったので、鱗。海蛇の革だそうです。

薄くてぺらぺらなんで、ステアの革に重ねて。

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ウェルトに合わせて緑にしました。

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ベルト付けてこんな感じ。

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指、量産。なるべくカーブを合わせるために、あてて乾燥。

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ネイルチップ貼り付けて、水性アクリルで色付け。

結構ホラーな図(笑)

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指を貼り付けました。チェーンとかで飾りつけして中二病感UP!

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作品名

Devil's temptation

悪魔の誘惑

・・・ふっ。溢れる中二病感。

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「靴買っちゃえよ~」って悪魔が囁きます。

「いやでも、この前、買ったばっかりだし。嫁に怒られるし」

その葛藤を比喩しています。

 

サキュバスの指は、誘惑(買っちゃえよ~)を。

 

そして底面の魔除け(五芒星)自制 (買ったばっかりだし)を。

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錠は拘束(嫁に怒られるし)を

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鍵は解放(安かったって言っちゃおう、こっそり買って隠しておこう)を

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青の十字架は冷静(いや、すぐにばれるか)を

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赤の十字架は情熱(え~い、かっちゃえ)

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そう、これは欲しかった靴を葛藤の末に手に入れるという壮大なストーリー。

 

いえ、なんかすいません・・・。

ツイッターでは、悪ふざけがすぎると怒られました(笑)

下品といわれ散々、酷評されましたので、応募辞めようかとも思いましたが。

 

最終的に「ま、いっか~、せっかくその為に作ったし~」と言うことで。

恥晒すだけなんて言われてますが、応募します。

 

存分に好き勝手にやったので、いつもの自分が履く為の靴作りに戻ります。

 

 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 今まで作った靴  ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

 

 

 

 

 

 

中古靴リメイク1足目【スクイ縫い】

 

cloud-hide.hatenablog.jp

 ↑前回は糸を作る所まで書きました。

 

糸に針をつけて縫いに入りますが・・・。

この針に糸をつけるのが結構難儀でして、苦戦しました。

 

9本縒りの糸を使ってスクイ縫いします。

まず縒りを解いて9本にして、その1本1本の先が細くなるように漉いて・・

5本の束と4本の束に捻り直して、更にその束を1つにしてから針を付けるというなかなかの作業。9本にバラけさせた写真しか残ってませんでした・・・。

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スクイ針という道具を使いました。中底、ライニング&アッパー、ウェルトに貫通させ穴を開けてから、縫い針を通していきます。

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このスクイ針、買ってきたままでは、うまく刺さらず。

きっちり研いで使うものだったようです。研ぐのもそこそこに苦戦しながら、突き刺し

縫い針を通し、針と糸の接続部分で引っ掛かりなかなか抜けず、ペンチで引っこ抜いたり(笑) 無茶苦茶ですね・・・。本来、糸の先がしっかり細くなるようにしておく所が乱雑であった為、スクイ針で開けた穴より糸の接続部が大きくなっちゃってるんですよね。

中底から刺した針が、アッパーの穴を中々通らず針の先が出てこないとか・・・。

ペンチで縫い針つかんで引き出したりしたもんで、針が変に曲がっちゃったりして余計に通り辛くなってくる。途中で針から糸が何度も外れちゃうし・・・。

ほんとに苦労しながら・・・

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縫いきりました。6~7時間やってたような。

力を入れてぎゅっと締めるため、腕はプルプルするわ指は痛いわ・・・。

こういう時は「やっぱり誰かに教えてもらいながらやると全然違うんだろうな~」と思います。

 

踵側は絡み縫いで固定し、ウェルトの淵からはみ出してるアッパー&ライニングを切り取りました。な~んか靴作りしてるなぁって感じがするので、この状態の写真好きです。

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長時間、苦戦しながらの作業だった為、やった~頑張った~って脱力しました。

結構 感慨深い物があります。この上から見た感じ、ウエスト細く絞れてるなぁ~。

足入れ早くしたくて気が逸ります。

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中物を入れて本底貼り付けからの出し縫いに進んでまいります。

中古靴リメイク1足目【チャン糸作り】

 

cloud-hide.hatenablog.jp

 

↑前回は釣り込みをやってみました。
スクイ縫いを行う為の前準備としてチャン糸を作っていきます。
 
チャン糸?
まあ普通の人には聞きなれない言葉です。チャンとは松脂と油を混ぜた物の事を言います。チャンには粘りがありベトつく感触です。このチャンを糸に塗りつける事で、縒っている糸が緩みにくくなる効果が期待でき、また、ひとつひとつの縫い目での糸同士の絡みが良くなります。
 
袋に入った黄色っぽいのが松脂(洋チャン)です。

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チャン糸を作るにはチャンを作らなければなりません。
洋チャンとも言われる松脂を熱すると溶けてきます。溶けたものを放っておくとそのまま冷えて固まりパリパリになってしまいます。なので煮込んで溶けた松脂に油を足して冷ますと練り消しゴムの様な状態になります。
油が少ないと、パキパキと折れてしまい、多すぎると、べたべたで緩い状態になります。加減が難しい様です。
 
加減など全然わからないので、少な目の量を煮込んで見ました。しばらく煮込んで、アクの様な泡が少なくなって来たくらいの所で胡麻油を少量入れて更に煮込んだのち水をはったボールに垂らして冷やしていきます。
結果、水中で飴のようにパリパリになりました…。見事に失敗です。
 
貧乏性のワタクシは、ボールからチャンを引き上げ水をきったのち再度煮てみたんです。そうするとまあ、高温の油に水を垂らした時の様に、パチパチと弾ける様に飛び散りまして「あつっ!あっつ〜!」と悲鳴をあげながら更に煮て水分飛ばして、胡麻油を少量足して、再度水をはったボールに垂らしたら今度はいい感じ。これで良しとしとこう。
(と、その時は思ったんですが、柔らか目の水飴と言いましょうか。スライムみたいと言いましょうか…あとになって思うにアレは柔過ぎで失敗です)
 

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出来上がったチャンを糸にシゴく様に塗りつけて、更に布でゴシゴシこすって摩擦熱で少し溶かす感じで糸に染みこませ、その上にロウを塗っていくとチャン糸の完成です!
 
なんとかチャンを擦り込み蝋を塗ってチャン糸となりました。
しかしチャンは緩くどろどろになってしまっています(^^;)
よく、これで出来たと言えた物だ(笑)
左足完成後、右足を作るときに改めてチャンを作ってるので、比較用・駄目な例として
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糸作るだけでこれだけの労力は、正直シンドイって思いました。作る楽しさみたいなものがないんですよね〜、この工程にはあんまり。
でもここで糸をしっかりと作ってないと後で泣きを見ますね。
 
次回は、スクイ縫いについて書けるかな…?